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平成29(2017)年8月31日更新

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伝統を守る、確固たる信念
東京都伝統工芸士(東京染小紋) 五月女利光(さおとめとしみつ)さん(平成16年度受賞)

江戸が発祥の東京染小紋(江戸小紋)は繊細な柄、単彩で落ち着いた色合いが特徴だ。
東京染小紋の職人として二代目の五月女利光さんは、大学卒業後、京都で2年間修業を積み、家業を継いだ。
およそ12メートルの反物に、30センチメートルほどの型紙を置いた上にのりを塗って「型付け」をし、もち米にぬかや染料を混ぜた色のりで「色付け」をする。さらに「蒸し」と「洗い」を繰り返すと、のりで型付けした部分が白く染め抜かれ、細密な小紋柄がふわりと浮かび上がる。江戸時代から続くこれらの工程を、全て手作業で行っている。
「出来上がりのイメージを頭に描きながら、どの作業も常に緊張感をもって臨んでいる。近年は小紋柄のバッグなどの商品も多く出ているが、自分は着物で頑張りたい」と強い信念をにじませる。
毎年発表する新作には流行を取り入れ、ファッション誌に目を通す粋さも。「色の組み合わせ等の参考にしている。常にアンテナを張り、人間観察をしている」。そうして毎日頭と手を使っているから「若くいられるのかも」と目を細めて笑う。
今は、11月に東京都で開催される伝統的工芸品月間国民会議全国大会で職人の取りまとめ役を買って出るなど、伝統工芸品産業を盛り上げるために、忙しい毎日を過ごしている。
職人になって44年。五月女さんの技術は三代目となる長男へ受け継がれている。「創造する気持ちを忘れず、感性を磨き続けて欲しい」。五月女さんの工房では、今日も伝統を守る手仕事が続いている。

■東京マイスターWEBサイト http://www.meister-award.metro.tokyo.jp/

写真
型紙を使って繊細な模様を型付けする。緊張が続く作業

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